東洋蘭センター 植え替え講座 「株分け」編
植え替えの際に、大きくなった蘭を株分けするときがありますので、今回は株分けについて説明していきます。
一般的に植え替え・株分けは年中することはできます。注意しなければいけないのは、寒蘭は暑さに強い植物とは言えませんので、一番暑い7月・8月中ごろまにするのは、できるだけ避けた方が良いかもしれません。逆に、一年を通して中でも最良といわれる時期は、2月下旬~4月月と8月下旬から9月までの2つの時期です。この時期に植え替え・株分けを行う事で、蘭が刺激され発芽を促進される傾向があります。どちらかというと、後者の方が良いかもれしません。当店でも植え替えや株分けは、8月下旬から9月にかけて行います。この時期に植え替え・株分けをすると、新芽が付いてから根を下ろすまでに時間がかからす、翌年の春の出芽も良くなるからです。一度試してみてはいかがでしょうか。
株分けをすると言っても2、3本立の木を株分けするのは、良いとは言えません。株分けした後に、1本立になってしまって木が弱ってしまう可能性があるので一部の条件を除いては避けるように注意して下さい。できれば、5本以上たってからの方が、安全といえるでしょう。5本なら割った後も、2本と3本になりますので、木が弱る可能性もグッと低くなります。
こちらの6本立に新芽が3本出ている木を株分けしていきます。
まず、どの位置でこの株を割るのかを決めます。この木は、途中から芽が奴でて、それから両側に新芽が出ていますので、これらの新芽が綺麗に分かれるように株分けする位置を決めます。
株分けをする位置を決めたら、その割る位置の両側のイモ付近をもちます。この時気を付けることは、新芽を傷つけないようにすることです。
株分けする時に注意することは、蘭に負担がかからないようして下さい。
負担をかけずに株分けするために、下の画像の様に株分けする位置から左右に蘭を45度程まわし、この作業を数回繰り返してまずはバルブとバルブの接着面を緩めていきます。このときは、決して新芽を持たない様に、または傷つけない様に細心の注意を払って下さい。
この作業を数回繰り返すうちに、簡単に外れることもあります。
中には、なかなか外れないものがありますので、無理にねじりきったりしない様に底は我慢して下さい。無理強いするとイモえぐれたりして、アタリを傷めてしまう可能性がありますので、注意して下さい。
上記の作業で少しの緩みができているはずですので、そこにハサミを入れて切るととても簡単に外すことができます。※ハサミの使い回しは、しないでください。病気の感染の原因となります。
株分けする時に心がけることは、蘭に負担をかけないように特に新芽にキズやダメージを与えないしましょう。せっかく、大事に育てて大きくした蘭ですので、 分ける時も丁寧に扱ってあげましょう。
前に述べたことで、株分けした後に1本立にはしないようにした方が良いと述べましたが、バック木をはずすことは出来ます。古木や葉切れのバック木を取り外して、種木として栽培できます。
基本的に、通常の株分けと同じです。無理せず、優しく蘭を握り、左右に振って接続部分を緩めていきます。
簡単に外れるはずです。なかなか外れないときは、ハサミをいれて対処して下さい。
株分け作業の完了です。