5月の寒蘭管理
5月に入ると気温の上昇に注意を向けてください。地方によっても差はかなりありますが、春から夏に移行する時期ですので、急激に気温が高くなったりしますので、遮光をしっかりしていきたいと思います。気温が高い日に、強い日差しに蘭をさらしてしまっては、すぐに大事な蘭を痛めてしまいます。思い切って、遮光をしていくことが大切です。蘭の自生している山の中は、葉が生い茂り、薄暗くなっています。
この時期は、新芽が活発に動く時期ですので、灌水をしっかり行って乾燥だけは避けてください。晴天が続き、風のあるときなどは乾燥が激しく、当店で中一日おいての灌水をした週も過去にありました。雨が続き、表土が乾かない場合は灌水の間隔は開けるなど、鉢の乾き具合をみて灌水してください。雨続きの時は、適度な乾燥も時には必要です。
鉢をよく観察して必要に応じて灌水することが大切です。表土ががらがらに乾燥することだけは避けた方が良いです。雨が続くときは、採光し適度に乾燥させることも必要です。
灌水においての注意点
灌水は夕方に行うようにすること
気温が高い時に灌水すると、鉢が蒸れてしまいスッポ抜け(新芽が蒸れや、菌の繁殖が原因でだめになり抜けてしまうこと)が起こる可能性が上がります。
一日中雨が降る日は夕方でなくてもかまいませんが、天気の変わりやすいこの時期の灌水は夕方からあげると失敗を防げます。
この季節は殺菌や害虫駆除にも力をいれなければなりません。
当店では、 スプラサイド(乳剤)1,000倍を噴霧器を使用して、新芽を中心に散布します。必ず、初めの散布から一週間後に2回目を散布しなければ効き目がありませ んのでご注意ください。(一回目の散布でコナカイガラムシ等の成虫を駆除し、1回目では駆除しきれなかった卵が、2回目の散布では孵化しているので駆除す ることができるためです。)
スプラサイドの2回目の散布が終わったら、オルトラン粒剤を撒いて、蘭の内側から害虫予防をするとより効果的です。
今の時期の防虫がとても大事です。新芽が虫がやられてしまっては、跡が残って、キズや傷みになりますので、しっかり行いましょう。虫にやられて、後悔しないようにしっかり予防を行いましょう。
5月 | |
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蘭の管理 | ・植え替え・株分け可。・この月から、新芽にハダニ・スリップス・ハモグリバエ等が発生するので殺虫をする。 |
風 | ・風通しをよくする (この時期から夏にかけて温度の上昇が著しいので、蘭舎の気温が外気温より上がらないようにしっかり通風を行う。) |
日光 | ・日光を70~80%遮断 (寒冷紗を蘭舎の外側に70%、内側に50%を使用)・雨が続くときは、できるだけ採光しあげることも大事 |
灌水 | ・2~3日おき・雨が続くときは、間隔をあけること必要 |
活力剤 | 毎月2回程度 (ランパワー) |
殺菌 | ・キノンドー 100倍 ・ダコニール 500~1000倍 |
殺虫 | ・スプラサイド 1000倍×2回 (虫予防のため2回目の散布は、1回目の1週間後)・オルトラン粒剤 |