3月の寒蘭管理

 3月になると暖かい地域では、春を感じる時期になります。寒蘭も活動期に入る準備期間となります。植え替えや、株分けをして刺激を与え、発芽・発根を促す良い時期となります。

  管理は2月と同じですが、気温の上下が激しく、日差しも冬の日差しから、春の日差しに変わります。蘭舎内の温度や、日差しの動きなどが2月とは大きく変わりますので、お休みの日などに何度か蘭舎内をチャックしてみると良いかもしれません。

日光

 日光を良く取り込むようにします。春の日差しに変化していきますが、まだまだ出来る限りの採光はしていきましょう。少し日差しが強いかなと気になる方は、ホームセンターに遮光に使えそうなネットや寒冷紗がたくさんありますので、活用されると良いと思います。日光を良く取り込むのは大変よいことですが、直射にならないように遮光に気をつけます。

 彼岸を過ぎて屋根から強い日差しが入る場合は遮光率30%~50%の遮光ネットを使用します。ガラス窓の場合は40%~60%の遮光率の遮光ネットで遮光が必要です。

 一日中明るい所があれば尚良いのですがそうでない場合は、なるべく日をとり明るくしてあげます。

 まだまだ気温の上がらない地域では、風を入れなくても良いと思います。気温の上昇を見ながら、風の調整を行ってください。彼岸を過ぎると室温の上昇が始まってきますので、窓を10㎝~20cm程あけて風を少し取り込むようにしましょう。強い風が吹く日には風は入れないように気を配り、春先の新芽の生長に支障がないようにしましょう。

灌水

 灌水はお住まいの気温に合わせて昼間の暖かい時間帯に行って下さい。夜間の灌水は、まださけたほうが良いでしょう。気温の上下が激しく、夜間にぐっと冷え込むことがありますので、注意してください。

 当店では、表土に黒土を使っていますので土の湿り具合がよくわかります。この時期は、何日おきに灌水をすると決めるよりか、乾き具合を見て灌水すると良いでしょう。潅水を2回行って、ランパワー(活力剤)1回を潅水させます。水→水→ランパワー→水→水→ランパワーの順番で実施します。

大体中4日~5日くらいの灌水ですが、鉢の乾燥具合を確かめながら調整してください。温室は、乾き易いので温度をかけている場合は、中2日~3日位を目安にしています。

殺菌・殺虫

殺菌・殺虫は、月に一度は実施していきましょう。害虫の活動が始まってきますので早めの予防が大切です。鉢をよく観察して必要に応じて灌水することが大切です。

3月
蘭の管理 ・活動期に入いる前なので、植え替えに最適。
(3月末までに株分けなど刺激を与えると発根・発芽を促す。)
・室温の上昇が始まるので窓
を10~20センチほど開けて風を少し取り込む
日光 ・日光をよく入れる
(直射は避ける)
灌水 4~5日おき
活力剤 毎月2回
(ランパワー)
殺菌 ・キノンドー
100倍
・ダコニール・タチガレン
殺虫 ・スプラサイド
1000倍×2回(2回目の散布は、1回目の1週間後)
・オルトラン粒剤