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6.「植える」編

3:15 PM

東洋蘭センター 植え替え講座 「植える」編

鉢を返して、根・葉の整理をして株分けを終えて、いよいよ植え作業に入ります。

まずは、前日に準備していた半乾きでサラサラになった用土を大きさ別にトレーに入れておきます。このほうが、たくさん植え替える時などは、サクサクできて楽です。

植え替えをするときに必要な用土は、大きいサイズから小さいサイズまで3種類は用意した方が良いです。特に、小さめの土は必ず用意して下さい。必需品です。

今回植え替えするのは、こちらの蘭です。植える時に心がけておくことは、バランスです。鉢と蘭のサイズ的なバランスが崩れると見ていて違和感を感じるはずです。大きければいいというものでも、小さければ良いというわけではありません。ですので、植える前に蘭を試しに鉢の中にいれて、近くから少し離れてから見てバランスを見てみましょう。

鉢をいくつか準備します。

実際に入れてバランスをみると、分かり易いです。

 

この蘭には、この鉢は少し大き目と感じたので除外です。

試しにかなり大きめの鉢に入れてみたのですが、バランスが崩れて蘭より鉢の方が目立ってしまっています。これでは、せっかく育てた蘭の魅力が半減してしまいます。

という事で、一通り見た中でこの鉢に決めました。

まず初めにすることは、蘭をどのように植えるかシュミレーションすることです。土を入れる前に、蘭を入れてどこからが一番よく見えるかを、鉢の横から同じ高さまで身をかがめて少し離れてみるとよくわかります。

基本的な植える位置は、鉢の中心部よりやや後方に植える蘭の新木が来るように位置取ります。

ちなみに、鉢には正面があります。鉢の正面と蘭の正面を合わせるとよりキリっと見えて最高です。鉢の正面は、この鉢タイプの鉢だと猫足の一つを正面に持ってくると良いです。

この様な感じに植えるイメージが決まったら、土を入れていきましょう。

まずは、大きめのサイズの土を入れます。量的には、鉢底から小さい鉢で3cm大きい鉢で5cmといったところでしょうか。大きいサイズの土を底に入れると乾燥しにくいです。

底に土を入れたら、蘭を入れて土入れの作業に入りますが、ここでのポイントは、蘭は初めは深めに入れておくことが重要です。というのも、後で修正する際に、土を入れてしまった鉢に押し込むことはできません。出来たとしても根が傷むのでやめて下さい。引きぬくことは容易にできます。

実際に土を入れていくと、根に阻まれてほとんどが入っていきません。

そいうときは、鉢の足を台にトントンとあてるとどんどん鉢底に土が入っていくます。と同時に、隙間なく土が根を包んでいくのこの作業は必ず行って下さい。隙間があるとその空間が原因で根が傷むことがあります。隙間を空けないことは大変重要なことです。

同じところをたたいても、意味がありません。3つの足があったら、3つともまんべんなくトントンして下さい。

鉢の横をこぶしでたたくという方法も有りますが、不十分な場合があります。やはりトントンと台に当てて下さい。あまり強く大にあてると足がもげてしまいます。私も何度も足を折ってしまいました。気を付けて下さい。

この作業で、ちゃんと土は入ってくれました。

小さいサイズの土を入れて、上記の作業を繰り返します。隙間なく土を詰めることを意識しましょう。

根元は、根が密集しています。かなり小さいサイズの土がないとその密集地に土を入れることができません。小さいサイズの土は重要です。小さいサイズの土を入れても、またトントンと叩きましょう。

ここまできたら、深めに入れた蘭を引き出しちょうど良い高さに合わせてあげましょう。

ていきとうな高さというのは、バルブが鉢の真横から見て1/3程度見えるくらい引き上げて下さい。これより低いくくてもたかくても、次に出てくる新芽の高さがおかしくなります。バルブの高さがまちまちなのは、こういう事が原因で起こります。

固形の肥料などを入れる時は、このくらい位置にいれましょう。根に直接触れない様に置くことをお勧めします。種類によっては、固形の置肥が土から露出していると虫かが集まったりしますので、少し中ほどに入れてあげるのがポイントです。

バルブの下は、かなり小さめの小粒を使って根と根の間に隙間ができないように、きっちり土を詰めましょう。

化粧土や表土などは、鉢の上部まで親イモが半分隠れるくらい被せてあげましょう。それ以上植えまで土を入れると潅水の際に飛び散る可能性があります。

ここで“植える”という作業は終わりです。

植えたら、必ず水を上げて下さい。たとえ一度きれいに洗った土とはいえ、粉は出ます。きれいに洗い流して上げて下さい。

まだまだ上げます。ここでのポイントは、同じ位置から出水をかけるのではなく、鉢を回しながら上げるとまんべんなく水がかかり、鉢の中を洗い流すことです。

鉢の底から、透明な水しか出なくなるまで、30秒くらい上げると良いでしょう。

水やりをしっかりして、植え替えの終了です。全体を見て、やり過ごしたところはないか確認してあげて下さい。

この鉢を見直すと、葉の枯れた部分の残りがありますので、綺麗に切ってあげましょう。

 


 

 こ こまでして、植え替えの完了です。すっきりして蘭が生き生きして気持ちが良いです。1~2年おきには必ずこの作業をしてあげてください。せめて、3年目を 迎えるまでには、植え替えをして下さい。それ以上の“放置”は成長の妨げになります。苔が生えたり、枯れた葉をそのままにしておくことは、決して良いこと ではありません。愛情を持って蘭を育てましょう。